2005年01月25日

ジョン・ヨンドゥ “Incompatible yet one” 横浜赤レンガ倉庫

yeondo.gif
<以下前回記事[2005.1.24]の続き>
 ジョン・ヨンドゥの作品は今回が初見。舞台上には何も置かず、シックな出で立ちの三人がボレロで最後まで踊り切るミニマルなスタイルは、チラカシ系が大はやりの昨今ゆえにとても新鮮なものに映った。対照的な風貌を要する二人の男と一人の女が平行に並んで踊る形をベースに、頭を突き合わせたり口づけを交わしたりときに唾を吐きかけたりしながら1対2の組み合わせを替えつつ進行する舞台は、コミュニケーションや愛憎感情における境目の無い
対称性を想起させつつボレロの曲が終末に近づくにつれ少しずつ動きの密度を増していく。
 終盤、女の両側やや後方に男二人が並ぶフォーメーションをとると、曲が最後の盛り上がりへと達しようというときになっていきなり三者が同時に自らの腕を噛み咥えた瞬間があって、私はその一瞬に全身が痺れるような衝撃を覚えた。それは一瞬の出来事で、舞台はその後フォーメーションを固定したままややあって終わるのだけれども、しばらくはその衝撃の後味を確かめつつ、その意味を考えた。

 そこから先の思念は大きく内的かつ私的な領域に踏み込んでしまったのでここでは省く。振付の新奇さでは恐らく昨年の受賞対象作品(画像は昨年の公演のもの)に譲るだろうが、ともかくもこの人の作品は、非常にフォーマリスティックでかつ洗練されたものだった。今後どう展開していくのか、興味深い。


 しかしそもそもなにゆえに、こうも急にダンスが観たくなったりするのだろう、とも考える。横浜まで来ておいて、そこからしてどうもさっぱり、わからない。
 会場にはフランス大使館による招待客と思しきフランス人が多くいて、公演終了後にホワイエに出ていた料理の質は高かった。酒類は例によって協賛のキリンである。旨い料理と、窓から望める横浜港の夜景を肴に、グラスをくいと傾ける。うん。


ジョン・ヨンドゥ 振付作品 “相容れないひとつ-lncompatible yet one”
横浜ダンスコレクションR 受賞者公演 横浜赤レンガ倉庫3Fホール 2005年1月22日
posted by kushán at 23:29| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞踊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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